キュナードのクルーズでは、客室のカテゴリーごとに指定されたメインレストランに加えて、さまざまなダイニングオプションがあります。
最高級ダイニング
有名シェフのミシェル・ルー氏にキュナード船との関わり、そして美食ダイニングについてもお話を伺います。
ミシェル・アルバート・ルー氏がクイーン・メリー 2に初めて乗船したのは2022年11月。その後、『ザ・タイムズ』および『サンデー・タイムズ』との提携により、2023年9月に特別クルーズ、フェスティバル・オブ・フード&ワイン クルーズの一環として、ザ・ベランダ・レストランにて特別な美食体験を提供していただきました。ルー氏は自身のレストラン、ル・ガヴローシュの名物料理をはじめとする極上7品コースのテイスティングメニューを考案し、名高い料理を生まれて初めて洋上でお客様に振る舞いました。私たちはミシェルとじっくりと話をし、ミシュランの星の後ろに隠れた素顔に迫りました。
ミシェルさん、本日は大変お忙しい中、私たちと話す時間を取っていただきありがとうございます。まずは、2022年の初めてのキュナードでの船旅を思い出してみましょう。あの体験はいかがでしたか。
クイーン・メリー 2での船旅は、妻と私にとっては魔法のようでした。宿泊施設からサービス、そしてもちろん料理まで、あらゆる面でラグジュアリーな洋上の5つ星体験でした。それから、今年初頭にフェスティバル・オブ・フード&ワイン クルーズに参加しましたが、この時はロイヤル・コート・シアターで料理の実演と質疑応答を行いました。また、同クルーズでは特別にル・ガヴローシュ・アット・ザ・ベランダをオープンし、伝統的なフランス料理に私のレストラン独特のタッチを加えた人気料理を提供しました。
弊社は、あなたをお迎えすることができてとても光栄でした。キュナードとのパートナーシップは、どのように生まれましたか。
キュナードの料理開発シニアマネージャーであるガレス・ボウエンとは長年の知り合いで、クイーン・メリー 2がサウサンプトンに停泊した時に会いに来るよう誘われました。船を見た途端、断ることができませんでした。驚くほど豪華な客船だったからです。
シェフになられてから、レストランを取り巻く状況はどのくらい変化しましたか。
ものすごく変化しました。特に英国には、世界で最もエキサイティングで多様なレストランシーンがあると思います。国際的な水準は非常に上がっており、外食の際に何か特別なものを求める要求の高いお客様が増えています。そして我々はそのご要望に応える義務があるのです。
ミシェルさんには料理人一家としての伝統があり、今はお嬢さんのエミリーさんがシェフとなって引き継がれていらっしゃいますが、料理そしてシェフという仕事の何がご家族を魅了してきたのでしょうか。
食は、私たちのあらゆる営みの中心にあります。レストランで料理を作ることだけではありません。すべての家族行事は、一緒に美味しい料理を作り楽しむことが中心となっています。
キッチンやダイニングルームを中心に育つというのはどんな感じでしたか。
私が知っている世界はそれだけでした。私という人間の一部となっています。子供の頃の幸せな思い出のほとんどは、美味しいものを食べることでした。
これほど長い間、高いレベルの食事を維持する秘訣は何ですか。
新鮮さを保つことです。ル・ガヴローシュの料理はフランスの伝統料理に根ざしていますが、世界中の食材や味を使い、独特の解釈で取り入れてメニューにモダンなタッチを加えています。また、素晴らしいチームも揃っています。多くのスタッフが長年勤務しており、彼らはレストランの高い基準を維持する番人と言えるでしょう。
フランス料理の伝統に忠実であることと、モダンな技術や風味を取り入れることのバランスを取るのは難しいですか。
常に新しい技術や食材を探していますが、私の料理は常にフランス料理の価値観に根ざしています。
食材を調達するにあたり、旬であることと生産地はどれほど重要ですか。
私たちのメニューは季節によって変わります。食材の味は何と言っても旬の時が一番です。英国産の食材を多く使いますが、産地を問わず最高の食材を仕入れます。
あなたにとって絶対に欠かせない食材とは何でしょうか。
レモンです。甘いものから辛いものまで、どんな料理も引き立ててくれるからです。
お気に入りのレストランはありますか。
挙げきれないほど多くあります。ここで話したら、もう予約が取れなくなってしまうでしょう。
いつ行っても楽しめるグルメの街はありますか。
フランスはもちろん大好きですが、香港で働いた経験があるので、いつ行っても楽しい場所です。
次の大きな料理のトレンドは何だと思いますか。
シンプルであること、本物の味を大切にすること、それと産地。
一番最近楽しまれたお食事は何ですか。
妻のジゼルが作ったグラタン・ドフィノワ。
素晴らしい回答ですね。お忙しい中、お時間をいただいたことに再びお礼を申し上げます。最後に、一言お願いいたします。
将来は誰にもわかりませんが、大海原で再び料理ができることを楽しみにしています。
キュナードのフェスティバル・オブ・フード&ワイン クルーズは、年間を通して開催されている数多くのテーマクルーズの1つです。ファッション、文学、音楽、ダンスなど、お客様の情熱や好みにぴったりの船旅をご自由に選んで、オンラインでご予約ください。
同記事は『Cunarder』(2023年夏版)に初掲載されました。
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