Captain Inger headshot photo

インガー船長 インガー・トーハウガ船長

キュナード船長

数万ものタスクが割り当てられ、成し遂げるであろう私たちの新しい船、クイーン・アンがキュナードに届けられるまで1年を切りました。ベニス近くの造船所での作業は、急ピッチで進んでいます。

 

私は、船に乗るたびに、この非常に複雑なプロセスの中心には、2つの基本的な要件があると自分に言い聞かせています。1つ目は、もちろん、最高水準に達するレベルの安全で耐航性のある船を造ることです。2つ目のポイントも、1つ目と同程度に重要視しています。船と乗組員によってキュナードでの船旅の代名詞とも言える、いつまでもお客様の心に残る唯一無二の思い出を作り上げ、クルーズ中のお客様に快適で楽しいひとときをお過ごしいただけるホテル運営を行うことです。

 

初めて造船所に到着したときは、建造の技術的な部分と航海にまつわる部分がまず注視されていました。これは非常に重要な部分です。

Captain Inger Klein Thorhauge stands proudly in front of Queen Anne, at the Fincantieri ship yard near Venice, Italy.
Captain Inger Klein Thorhauge stands proudly in front of Queen Anne, at the Fincantieri ship yard near Venice, Italy.
Captain Inger Klein Thorhauge stands proudly in front of Queen Anne, at the Fincantieri ship yard near Venice, Italy.
Captain Inger Klein Thorhauge stands proudly in front of Queen Anne, at the Fincantieri ship yard near Venice, Italy.

現在は、数1,000mにもおよぶケーブルが、船中のあらゆるスペース、あらゆるデッキに引かれています。船上のどのシステムも複雑であり、各システムで必要な接続が無数にあるため、現在造船所で進められているこの仕事が最大規模の仕事となっています。進行中のプロセスのごく一部を見ながら、巨大なケーブルリールとスプールに囲まれて立ち、このすべてのケーブルとすべての接続が徹底的にテストされる必要があることを考えると、このプロジェクトがいかに大きなものであるかを実感します。

 

このほかにも、私が初めて指揮を執る日が近づき、新しい船のホテル面の運営方法に多大なリソースと注意が注がれています。ある意味、お客様が経験される船上体験のすべてはこのホテル面です。

 

以前に船上で私たちの歓迎を受けたことがある方であれば、船の運用においてこの側面がいかに大きいものになるかということをお察しいただけるかと思います。嬉しいことに、私の船でお客様がなさる体験は本当に素晴らしいものになるでしょう。

造船所で行われている作業に加えて、サウサンプトンに戻っても非常に忙しくしています。サウサンプトンの同僚たちと共に私は、来年クイーン・アンが就航してお客様方に船上でサービスを提供するにあたり、責任を追うことになるシニアチームを招集しました。

 

副船長、ユリヤン・コストフ

副船長(下の写真の左側)の役割は重要です。船内メンテナンスをすべての安全規制に沿って最も高い水準で維持し、クイーン・アンがサービスを提供するにあたりチーム同士をつなぐ重要な役割を担います。

 

船長代理のコストフは2012年からキュナードに勤務しています。彼のキュナードでの経験には、船の安全責任者としての業務が含まれます。昨年4月以来、彼は造船所を拠点として、国際的な規制の遵守と運航準備に関する重要な管理を担当しています。

新しい船を届けるということは、重要な節目になります。そして来春、その日を迎えたら、次の私たちのスケジュールの大きな節目がいつになるかは明確です。それは、お客様を始めて船上にお迎えする日です。その日が、船上のすべてのチーム、特にホテル部門にとっては、何年にもわたる計画と準備が実を結ぶときとなるでしょう。

 

フード&ドリンクチーム、ハウスキーピングチーム、エンターテイメントチーム、パーサーチーム、そしてさらに多くの関連チームが行ってきたことが、お客様の味わう体験や家に持ち帰るであろう大切な思い出を左右するのです。そのため、クイーン・アンのシニア・マネージメント・チームの選定と任命は、新造試運転プロセスの重要な一部となっています。

クイーン・アンが来年サービスを開始する際に、海で最も経験豊かなホテル部門のゼネラルマネージャーの1人が私のチームの一員となることを非常に嬉しく思います。

 

ホテルゼネラルマネージャー、ロバート・ハウイ

ロビー(下の写真の右側)は、きっと多くのキュナード・ワールド・クラブメンバーに知られることでしょう。ロビーは、クルーズ業界で30年以上の実績があり、キュナードの姉妹会社の5つの新造船で試運転とサービスの開始も担当しました。彼が得てきた豊富な知識は、私たちがクイーン・アンのサービスを開始する上で非常に貴重なものになるでしょう。

クイーン・アンの乗組員は1,225名前後で、それぞれが、お客様にキュナードが重視している居心地の良い体験を提供すると共に、船が安全な航海を行えるようにするという面でもとても重要な役割を担っています。

 

すべてのお客様の期待に応え、また期待を超えるために最も重要な方法の1つに、乗組員の指導があります。そのために、私たちはあらゆる努力を惜しみません。この重要な仕事で私をサポートするのは、人事マネージャー、スチュアート・スマートです。

 

人事マネージャー、スチュアート・スマート

スチュアート(下の写真の左側)は、建設、製造、プロフェッショナルサービスなど、さまざまな分野の人事分野で18年以上の経験を持っています。クルーズ業界での彼の仕事は2014年に始まりました。以前、共に働いていた乗組員の仲間たちと再会できること、また、新たな乗組員をクイーン・アンに迎えられることの両方を彼が楽しみにしているのを私は知っています。パフォーマンスやトレーニングから最も重要な乗組員の福利厚生まで、彼は人事に関する専門的な知識とガイダンスを提供し、クイーン・アンの全乗組員を安全かつ健康的に維持しながら、生活や仕事の環境を整えます。

クイーン・アンは、最高水準の艤装がなされており、キュナード船の中でも最も最先端のシステムを運用することになります。そこで、経験豊富なチーフエンジニア、ジョン・カミッシュをチームに任命しました。

 

チーフエンジニア、ジョン・カミッシュ

ジョン(右の写真の右側)は32年の経験を持ち、3隻のキュナード船のチーフエンジニアとして船を運航するという個人的な希望を成し遂げたことを誇りにしています。また、4つの新造試運転のプロジェクトにも携わった経験があり、その経験は今後数か月にわたって非常に貴重なものになると確信しています。

私たちには、これからたくさんの仕事が待っていますが、来年5月にクイーン・アンがサウサンプトンに到着する頃には、乗務員一同で皆様の乗船を歓迎できるものと確信しております。

 

そして、それこそが私たち全員が楽しみにしていることです。

クイーン・アンの物語