ハミルトン(英領バミューダ諸島)

180近くの島で構成される英領バミューダ諸島は、大西洋への玄関口です。首都ハミルトンでは、有名なピンク色のビーチにマッチするパステル調の家々が目を引きます。

英領バミューダ諸島はイギリスの海外領土で、イギリス人がはじめて入植したのは1600年代初頭でした。

釣り針のような形をした諸島は、2世紀にわたって重要な戦略的前哨基地でした。「バーブ」の先端に位置するロイヤル・ネイバル・ドックヤード(王立海軍造船所)は、海軍力の強力なシンボルでした。この巨大な複合施設は、軍事施設としては1951年に正式に閉鎖されました、現在、修復された長官室には海事に関する各種の展示品が飾られています。また現在、かつての兵舎や倉庫の建物の多くには、地元の陶器職人や陶芸家が住んでいます。こちらはおすすめの観光地です。

「釣り針」の反対側にあるセントジョージは、古き良き時代の雰囲気に包まれています。島の最初の首都がおかれたこの町は、「イギリス人による新世界最古の都市型植民地」としてユネスコ世界遺産に登録されています。中心部にはキングス・スクエアがあり、磨き上げられた17世紀の木製船台やくすんだピンク色の市庁舎などがあります。しかし、やはりこの町の醍醐味は、狭い路地や石畳の通りの散策でしょう。これらの道にはシルク(絹)通り、バーバーズ・レーン(床屋)通り、この島で最初の新聞が発行されたプリンターズ(印刷所)通りといった、由来を連想させる名前が付いています。

歴史に思いをはせる他にも、ウォーターフロントを散策したり、ハミルトンでブティックをのぞいてみるのもおすすめです。

やはり英領バミューダ諸島の観光地の多くは大自然でしょう。有名なピンク色の砂浜を実際に自分の目で見たり、エルボーベイやホースシューベイなど素敵な名前の付いたビーチではのんびりと過ごしたくなること間違いなしです。バミューダ鉄道トレイルはぜひ2輪車で訪れてみましょう。大西洋を望むルートに沿って、エキゾチックな植物や花々を見ることができます。地下にも美しい景色が広がります。クリスタル洞窟には、地底湖、鍾乳石や石筍(せきじゅん)が織りなす素晴らしい地下の世界が存在します。

世界最古の鋳鉄製の灯台の1つ、ギブスヒル灯台では185段の階段で体力が試されますが、上りきったら海を一望する絶景が待っています。海上から海を楽しみたいという方は、ガラス底のボートに乗り、サンゴの周辺に広がる鮮やかな海の世界をご覧ください。あるいはカタマランに乗ってのんびりと、人里離れた海水浴スポットへ行きませんか。岩の多い海岸線に沿ってカヤックを漕ぎながら、鳥や海洋生物を観察するのもよいでしょう。