チェンナイ(インド)

チェンナイはタミル・ナードゥ州の州都で、南インドへの玄関口です。ベンガル湾に面したこの魅惑的な都市は、人の心をつかむ個性と文化的重要性を備えています。

これは、世界有数の急成長を遂げる都市でありながら、インドの地元文化も繁栄を続けるという、ユニークなケースと言えます。街の規模とペースにもかかわらず、特にビーチフロントではのんびりとくつろぐことができます。

今日知られているチェンナイは、1639年に英国東インド会社によりインド初の拠点の1つとして建設された街で、当時はマドラスと呼ばれていました。英国によって建設されたセント・ジョージ要塞は1640年に完成し、その周辺にインド初の英国人植民地が作られました。現在ここには立法議会本部が置かれています。

マドラスは要塞を中心に成長し、英国による鉄道の敷設によってボンベイやカルカッタと連結したことで、貿易の中心地となりました。1947年にインドが独立すると、マドラスは新たなアイデンティティを築き始め、1996年にチェンナイと改名されました。

チェンナイへのクルーズでは、独自のアイデンティティと文化を持つ、この南インドへの玄関口へご案内します。ここには、衣服やダンスから建築やアートまで、タミル人の伝統が息づいています。この地域の食文化も独特で、豊富なスパイスで味付けされ、多くの料理は米を基本にしています。スパイシーなチェティナード料理はおそらくこの地域で最も有名で、チェティナード・ペッパー・チキンは地元の人気料理です。

観光は、街自身の起点であるジョージタウンから始めてみましょう。この賑やかで混沌としたエリアは、チェンナイの成長の原点を思い起こさせます。このエリアについて知るには、街の重要な歴史や遺産について学べる、ガイド付きのヘリテージウォークでしょう。

チェンナイの史跡は、ジョージタウン地区だけにとどまりません。印象的なモニュメント、色鮮やかな寺院、壮麗な教会は市内各地に数多くあります。「万物の寺院」としても知られるスリ・ラマクリシュナ寺院は、最も印象深い寺院の1つです。また、市内最古で最も有名な宗教的複合施設であるカラネーシュワラ寺院やカパレーシュワラ寺院なども見逃せない名所です。

イエス・キリストの使徒の墓の上に建てられている教会は世界で3つだけですが、その1つはチェンナイにあります。サン・トメ大聖堂は聖トマスの墓の上に建てられ、2004年に修復されて以来、インドで最も印象的な教会の1つとなっています。また聖マリア教会は、英国人がインドに建てた教会の中で現存する最古のものの一つと言われています。

多くの寺院や教会、モニュメント、博物館や美術館を観光した後は、リラックスして休憩しましょう。おすすめの場所は、世界有数の長さを誇るアーバンビーチフロントでしょう。11kmの砂浜が続くマリーナビーチやエドワード・エリオット・ビーチで、チェンナイの砂浜のより静かで落ち着いた雰囲気をお楽しみください。