リボルノ(フィレンツェ / ピサへのツアー)(イタリア)
トスカーナの中でも魅力的な地域に位置するリボルノは、かつてメディチ家の港だった歴史ある場所で、フィレンツェやピサの素朴な魅力へアクセスできる玄関口です。
リボルノは豊かな歴史を誇るだけでなく、活気あふれる都会、静かな海辺の街、息をのむほど美しいトスカーナの田園風景への扉を開きます。
世界的に有名なゴシック建築が立ち並ぶピサから1時間強、ルネッサンス発祥の地フィレンツェから2時間の場所にあるリボルノは、トスカーナ地方の最高の魅力を発見するための絶好の拠点です。
リボルノ、フィレンツェ、ピサの寄港地案内
イタリア沿岸地域の至宝、リボルノの街は港からわずか3.2kmの距離にあり、フィレンツェやピサへの玄関口です。
ローマ時代には小さな町でしたが、3世紀にわたるメディチ家の支配によって栄え、地中海で最も重要な港町の1つに変貌を遂げました。
リボルノにご滞在中は、ベニス風の運河が広がるヴェネツィア・ヌオーヴァを散策したり、水辺で美味しいイタリア料理のランチを味わったり、午後は広大なリグーリア海を見渡す中世の要塞、フォルテッツァ・ヴェッキアを観光したりしてお過ごしいただけます。あるいはリボルノを離れて内陸のフィレンツェやピサへの日帰り旅行に出かけ、トスカーナの驚きの文化的魅力を探訪しませんか。
このユニークな港町リボルノやフィレンツェとピサの観光に必要な情報を以下にご案内します。
フィレンツェとピサの人気観光スポット
フィレンツェ
リボルノ港から車でわずか2時間のところに、ルネッサンスの至宝フィレンツェがあります。フィレンツェはアートや建築を愛する人々の夢の目的地。大聖堂がそびえたち、その塔を上まで上ると活気ある赤レンガ造りのファサードが何kmも続く街並みを見渡すことができます。
フィレンツェで最も目を引く見どころはドゥオモでしょう。サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂、もしくはフィレンツェ大聖堂としても知られています。退廃的な緑、ピンク、白の大理石で覆われた広大な外壁の上に乗るドームは、建築家フィリッポ・ブルネレスキが設計を手がけた、誰もが知っている傑作中の傑作です。ぜひお見逃しなく。
冒険したい気分なら、463段の階段を上ってみましょう。2つとないフィレンツェの絶景をご覧いただけます。
大聖堂から約4分歩くと、サン・ロレンツォ聖堂が見えてきます。世界的に有名なメディチ家の霊廟であるこの聖堂もブルネレスキが15世紀に建設したもので、内部にはミケランジェロが設計した独特なデザインの階段で有名なラウレンツィアーナ図書館があります。
他の見どころにはメディチ・リッカルディ宮殿、ピッティ宮殿、バルジェッロ国立美術館などがあります。
ピサ
リボルノから車で1時間行くと、有名な天文学者ガリレオ・ガリレイの生誕地に着きます。ピサはヨーロッパでも多作の建築家、彫刻家、画家たちの拠点として繁栄し、その影響力は今も受け継がれています。
トッレ・ペンデンテ(別名:ピサの斜塔)は、間違いなく必見のスポットです。1173年に沼地に建てられたこの塔は、それ以来、建築上の偉業を象徴するシンボル的存在であり続けています。
この塔は、サンタマリア・アッスンタ大聖堂、洗礼堂、カンポサント(納骨堂)からなる4つの歴史的名所の1つです。
完全な聖堂の建物群を構成するこれらの輝く大理石の驚異はユネスコ世界遺産に登録されており、ピサで最も絵になる観光名所の1つです。
ピサの他の見どころには、スコット庭園、サン・マッテオ国立美術館、ストレット通りなどがあります。
フィレンツェとピサの楽しみ方
フィレンツェ
アルノ川のほとりをのんびりと散策したり、中央市場に満ちあふれる色彩や香りを楽しんだり、午後には数え切れないほどの芸術作品や建物を鑑賞するなど、フィレンツェでは楽しみ方は尽きません。
世界で最も重要なルネッサンス美術コレクションを所蔵するウフィツィ美術館で、貴重な美術品の数々をご鑑賞ください。ミケランジェロのダビデ像をはじめフィレンツェの巨匠たちの作品が展示されているアカデミア美術館も訪れてみましょう。
耐久力の象徴として歴史上きわめて重要なスポットの1つ、ヴェッキオ橋を渡るのもお忘れなく。フィレンツェで初めてアルノ川に架けられた橋で、中世から残っている唯一の橋でもあります。
ピサ
ヨーロッパ有数の保存状態を誇るピサの城壁に沿って歩き、町と同じ名前を持つ有名な斜塔もぜひご覧ください。もっと遠くへ出かけたい方は、電車に乗って、またはボートで澄み切った海を渡り、チンクエ・テッレへ。明るい色のテラスや急勾配の曲がりくねった通りに囲まれた素朴なイタリアをご堪能ください。
フィレンツェ、ピサ、リボルノ港の飲食店
フィレンツェ、ピサ、リボルノでは、モダンなスタイルと伝統の味が融合したおいしい地中海料理をお楽しみいただけます。当然ながら、作りたてのピザやパスタはトスカーナ地方で最も人気の高い料理の1つです。色鮮やかなサラダやさっぱりした地元のワインとともにいただくと、五感すべてが目覚めるでしょう。このほかにも、観光客も地元住民も絶賛する地元グルメも数多くあります。
リボルノ
海岸沿いに位置するリボルノでは、メニューには地中海のシーフードが多く使われています。さまざまな生の魚介類に元来レモン汁をかけて食べるクリュディテ・ディ・マーレをお試しください。もう1つの人気料理は、カルッチョ(シーフードとトマトのシチュー)です。通常、おいしいガーリックトーストが添えられています。
リボルノのレストランでは、「アッラ・リボネーゼ」というフレーズがときどき登場するのに気づくかもしれません。これは「リボルノ風」、つまり伝統的なイタリア料理にスパイシーなトマトソースを添えることを意味します。古くから親しまれている料理に地元風のひねりを加えてみましょう。
観光中にすぐ食べられる軽食ならチェンチがお勧めです。生地をリボン状にして揚げ粉砂糖をまぶしたお菓子で、市内のあちこちのショップや屋台で売られています。よりヘルシーなデザートなら、オリーブオイル、ローズマリー、栗粉、さまざまなドライフルーツの組み合わせを使ったグルテンフリーおよびシュガーフリーのケーキ、カスタニャッチョをお試しください。
フィレンツェ
フィレンツェでおそらく最も有名なビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ(フィレンツェ風ステーキ)はぜひ一度は試したい料理です。塩とレモンで味付けしたTボーンステーキは、栗の上に乗せて調理され、独特のスモーク風味を付けます。この料理の調理法は1種類のみです。地元のシェフを信頼して、調理法を指定しないようにしましょう。
移動しながら食べられる軽食なら、市内随所の多くの屋台でランプレドットを手軽に購入できます。この料理は中世から食べられているもので、牛の胃をだし汁でゆで、焼きたてのパンでサンドイッチにしてお好きなソースとともに供されます。地元民の間でも好き嫌いが分かれる一品です。ぜひ一度ご自分の舌でお試しください。
デザートには、イタリア屈指の美味として知られるフィレンツェのジェラートがおすすめです。食べなれた味を選んでも、新しい味に挑戦するもよいでしょう。ジェラートを選ぶ時の秘訣は、最も明るい色を避けることです。くすんだグリーンのピスタチオ味は明るい色のものよりも本物に近く風味も豊かです。
ピサ
ピサでは、ニンニク、ローズマリー、皮をむいたトマトで味付けしたタリアテッレにパルメザンチーズをふりかけた地元のスープ、スーロ・スキオをお試しください。トスカーナの太めのパスタ、ピチもさまざまなレストランでお召し上がりいただけます。
甘いものが食べたくなったら、米をたっぷり入れ、レモン、バニラ、ナツメグで味付けしたタルト、トルタ・コ・ビスケリはいかがでしょうか。チョコレート、レーズン、マラスキーノ・リキュールなどが入ったバリエーションもあります。
フィレンツェ、ピサ、リボルノのショッピング
熟練の芸術家や職人技に恵まれたイタリアの伝統を生かし、これらの各都市にはモダンな高級ブティック、ファッションアウトレット、豪華なギフトショップが見事に混在しています。地元産の工芸品、ワークショップ、屋外マーケットに所狭しと並べられた商品などの中から、ご自宅へのお土産にぴったりの一品が見つかるでしょう。
イタリアは芸術や文化だけでなくファッションでも有名です。フィレンツェとピサのお店やマーケットでは最高級の革製品を提供しています。
フィレンツェ、ピサ、リボルノでの移動
リボルノの中心部は港の近くにありますが、港エリアは交通量が多いため、公共交通機関やタクシーのご利用をお勧めします。
フィレンツェとピサへは鉄道でお越しいただけます。リボルノ中央駅からフィレンツェ行きは毎時1~3本、ピサ行きは30分ごとに1~3本運行されています。また、港からフィレンツェまたはピサへのプライベートタクシーや送迎車の手配も可能です。
フィレンツェとピサでは、地元のバスやタクシーは数多くあり、手頃な料金で乗車できます。
リボルノ港の施設
リボルノ港はクルーズ船と貨物船の両方が停泊する賑やかな港です。クルーズ船は、港の入口から少し離れたコンテナターミナルに停泊することがよくあります。その場合はメインターミナルビルまではシャトルバスが運行しています。また、付近には路線バスやタクシーも待機しています。
ターミナルビルは無料のWi-Fiを備えています。地元のバールやレストランの多くも同様です。
リボルノ、フィレンツェ、ピサのお役立ち情報
通貨
イタリアでご利用可能な通貨はユーロです。多くの大規模な施設、ホテル、バールでは、クレジットカードまたはデビットカードを受け付けています。ただし、小さなお店でのお買い物や交通機関利用の際のために、現金を念のために用意しておくとよいでしょう。
イタリアでは、チップは必須ではありません。多くのレストランでは、テーブルクロス、ナイフやフォーク、パンのコストをカバーするため通常「コペルト」(カバーチャージ)として€1~€3が加算されます。
タクシー運転手、ホテルのスタッフ、ツアーガイドにチップを払う必要はありませんが、優れたサービスに対する心遣いのチップは歓迎されます。
気候
トスカーナ地方は通常地中海性気候で、5月から9月が観光に最適の時期です。晩春は17~23°C、初秋は20~26°Cに達します。
6月から8月にかけては、色鮮やかなひまわりが郊外の風景を包み込み、季節の新鮮なフルーツをお楽しみいただけます。夏のピーク時の気温は25~31°Cで、日が長く、太陽の光がたっぷり降り注ぎます。