イスタンブール(トルコ)
イスタンブールの寄港地案内
印象的なアヤ・ソフィアや色鮮やかなグランドバザールなどの観光地が立ち並ぶイスタンブールは、時間を忘れて迷い込んでしまいそうな街です。魅力的なカフェテラスで、本格的なトルココーヒーを味わいながら、行き交う人々を眺めてお過ごしになるのもいいかもしれません。あるいは、できるだけ多くの見どころを巡り効率的な1日を過ごしたいとお考えですか? イスタンブールでの過ごし方は数え切れないほどあります。
イスタンブールの人気観光スポット
有名なシルクロードの交易路の出発点(または終点)の1つとなったイスタンブール(当時はコンスタンティノープル)には、歴史ある観光名所が数多くあります。
アヤ・ソフィアとブルーモスク
537年に教会として始まったこの建築物は、現在ではイスタンブールの象徴となっています。スルタン・メフメトがオスマン帝国を統治していた1453年に、アヤ・ソフィアはメフメトによってモスクに生まれ変わり、現在も利用されています。外観、内観ともに華やかな建築スタイルが施され、映える写真が撮れる絶好の撮影スポットが多数存在します。午後をまるまる使って探索してみるのも良いでしょう。スルタンアフメト公園のアヤ・ソフィアの向かいにあるブルーモスクは、隣よりもさらに壮大な建築物を造りたいと願う若いスルタン・アフメトの野望によって17世紀に誕生しました。室内には繊細な絵画やモザイクアートが飾られ、一見の価値があります。
トプカプ宮殿
オスマン帝国時代の多くのスルタンが暮らしたトプカプ宮殿の建設は、15世紀に始まりました。年月を経るうちに地震や火事で被害を受けたため修理を重ねてきましたが、現在は非常に興味深い博物館となっています。オスマン帝国のハーレムを含む重要な部屋は一般公開されており、オスマン帝国時代の衣服や武具、武器など多くの遺物の展示を見学できます。トプカプ宮殿は、イスタンブールの歴史地区として知られるユネスコ世界遺産に指定されています。
バジリカ・シスタン
ビザンチン時代の6世紀に建てられたこの地下貯水池は、皇帝ユスティニアヌスの命を受けて造られました。かつては80,000m³の水が大宮殿(現在は取り壊されています)や近隣の建物に貯水されていたと言われています。オスマン帝国時代にちょっとしたゴミ捨て場になっていたこの場所は、1980年代に観光名所として生まれ変わりました。
イスタンブールの楽しみ方
歴史的な観光スポットを満喫した後は、また違った過ごし方でイスタンブールをお楽しみください。賑やかな場所からリラックスできる場所まで、さまざまなスポットがあります。
グランドバザール
世界的に有名なグランドバザールは、15世紀半ばに小さな倉庫として誕生しました。そのうちに露店やペルシャのキャラバンサライ(道路沿いの隊商宿)が近くにでき、徐々に4,000軒を超える店やレストランが迷路のように立ち並ぶようになり、今日の姿へと発展を遂げました。カラフルな色、活気あるやりとり、そして紅茶とスパイスの香りがあふれるこの市場で数時間過ごせば、五感を刺激されること間違いありません。
トルコ式の入浴
トルコの入浴は単なる入浴ではありません。その時間をじっくり堪能する、ある種のセレモニーと言ってもよいでしょう。イスタンブールでは、多くのハマム(トルコ式浴場)でこの伝統と本格的な体験をお楽しみいただけます。スチームを浴び、湯に浸かり、そして泡たっぷりのボディスクラブを受ければ、気分はリラックスし、心身ともにリフレッシュできます。
ギュルハネ公園でリラックス
トプカプ宮殿の敷地内に一部が含まれているギュルハネ公園は、賑やかな街から離れてのんびりと過ごすのに最適な場所です。1912年に公園の一部が一般公開されて以来、多くの改装が行われています。この公園で街ゆく人々を眺めたり、ピクニックをして過ごしたり。コンサートや、春にはチューリップフェスティバルが行われます。
イスタンブール周辺の飲食店
イスタンブールには、バラエティ豊かなレストラン、カフェ、屋台が軒を連ねています。この地で一番おいしいグルメを味わってみてはいかがでしょう。
まず有名なご当地グルメと言えば、ドネルケバブが挙げられます。世界中で人気を博しているケバブは、トルコでは何世紀にもわたって愛され続けてきました。現在ではあちこちのレストランでさまざまな種類を味わうことができます。さまざまな種類の肉から選んで薄くスライスしてもらい、ピタパンとサラダと一緒にお召し上がりください。ラフマジュンは、イスタンブールでテイクアウトできる美味しい屋台料理で、ひき肉、玉ねぎ、トマト、ハーブをトッピングしたピタスタイルのピザです。フィロ・ペストリーは、オスマン帝国時代に誕生したと言われており、トルコの甘い料理にも塩味のある料理にも長年使われてきました。ボレクと呼ばれるペストリーはその一例で、柔らかいチーズやほうれん草、肉やポテトなど、さまざまなものが詰められています。
甘いものに目がないお客様も、イスタンブールではさまざまなおやつをお召し上がりいただけます。ナツメヤシ、ターキッシュ・デライト、ハチミツとピスタチオをふんだんに使ったバクラバなど、どれも素晴らしいセレクションです。伝統的なトルコティーや濃厚なトルココーヒーですっきりと洗い流せば、いつものおやつの時間も一段とグレードアップします。
イスタンブールでのショッピング
イスタンブールで最もエキサイティングなショッピングを楽しむなら、グランドバザールへ一直線で間違いありません。グランドバザールは観光名所であるだけでなく、この場所の歴史から、数千もの店があらゆる商品を売る場でもあります。革製品。香水。スパイス。カーペット。ランプ。ご家族やご友人へのお土産や、ご自身へのご褒美にぴったりの品物がきっと見つかるはずです。価格交渉が出来ることもあるので、旅の楽しみのひとつとして体験してみるのもよいかもしれません。
ラグジュアリーなショッピングにご興味があるようでしたら、グランドバザールから離れて、高級デザイナーズブランドのショップがあるイスタンブールのニシャンタシュ地区へ向かいましょう。ここには、グッチ、ルイ・ヴィトン、クリスチャン・ルブタンなどの店舗が勢揃いしています。
交通手段 イスタンブールの移動
イスタンブールのクルーズターミナルは街の中心部から約3.2kmの場所にあり、涼しい日には橋の上を歩いてドームやミナレットを望む絶景を楽しむことができます。暑い日には、シャトルバスもご利用いただけます。
市内の主な観光名所の多くは近接しているため、徒歩で観光するのが最も効率的でしょう。また、公共のトラムも定期運行しており、利用方法も簡単です。イスタンブールでタクシーをご利用になる場合、外国人にタクシー料金を過剰請求するケースもあるため、十分にご注意ください。
イスタンブール港の施設
イスタンブールでの港はガラタポート。このポートは3隻のクルーズ船を一度に収容できます。市内にある古代の地下貯水池をモデルにして地下に建設されたこの複合施設自体が、非常に大きく画期的な建物です。トイレ、ATM、待合室などの基本的な設備のほか、ショップ、レストラン、アート・ギャラリー、エンターテインメントなどの施設も揃っています。
イスタンブールのお役立ち情報
通貨
イスタンブールおよびトルコ全体で使われている通貨はトルコリラです。多くの主要カードは、ショップ、カフェ、レストランでご利用になれますが、市場や屋台などでのお買い物には現金を携帯しておくと便利です。現金の両替は、市内のATMか船上の両替サービスをご利用ください。
チップ
イスタンブールではチップを払う必要はありませんが、良いサービスに対する感謝の気持ちを表すために請求書の10%ほどを払うのが一般的です。
気候
トルコの冬は11月から2月で、イスタンブールのこの時期の気温は約3~12°Cほどです。夏は6月から9月で、気温は18~30°Cほどです。涼しい季節にはよく雨が降り(12月には雪が降ることもあります)、特に3月が雨季のピークです。