ジュノー、アラスカ州(アメリカ)

決して解けない氷原と決して凍りつかない水路の間に広がるジュノーは、ユニークな特徴を持つ、心和むアラスカ州の州都です。ここには必見の観光スポット、メンデンホール氷河があります。

ジュノーの寄港地案内

ジュノーはアラスカ州の州都でありながら、その市街地の面積はたった3,600万m²です。しかしその小ささをはるかに超えた大きな魅力にあふれています。アラスカで最も風光明媚な町と言われることも多く自然の宝庫です。水辺にはザトウクジラやシャチが集まり、森の中のトレイルは雪を頂く山々へと続き、頭上には優美なワシがいつも旋回しています。

アラスカのゴールドラッシュの起点となったこの町は、先住民族トリンギット族の歴史から素晴らしいシーフード、多彩なアウトドアアクティビティまで、バラエティ豊かな宝物にあふれています。ジュノーの住民のほとんどが短期滞在のためにジュノーにやってきて、そのまま定住したというのも理解できるでしょう。

 

ジュノーの人気観光スポット

ジュノーで過ごす時間は、一生の思い出に残る体験になることでしょう。ここにはアラスカ屈指の博物館や美術館、ギャラリーがあり、先住民族アートや歴史的に重要な所蔵品が展示されています。ダウンタウンは、アラスカのゴールドラッシュ初期に建てられた建物が数多くある、市内で最も古い地区です。道しるべとなる便利な標識があちこちにあり、楽しく観光できます。

ジュノーからの日帰りツアー先として最も人気があるのは、メンデンホール氷河です。幅800mほどの氷河は、アラスカでも有数のアクセスの良さを誇り、ジュノーを訪れる観光客の多くが訪れたい場所の1つに挙げています。フォト・ポイント・トレイルは、その名の通り写真を撮るのに絶好のスポットです。さらに先へトレッキングすると、ナゲット・フォールズに到着します。

ヒグマの人口密度が世界で最も高いアドミラルティ島へも、ジュノーから簡単にアクセスできます。この島には、クマを安全に観察できる場所がいくつかあり、ジュノーから水上飛行機ですぐです。

 

ジュノーの楽しみ方

ジュノーを囲む海は、ザトウクジラの宝庫です。この雄大な動物を観察するツアーの他にも、楽しみ方は多くあります。

もちろん、ジュノー最大の見どころは景色でしょう。トラムウェイに乗ってロバーツ山の山頂へ行くと、山を囲む氷原の絶景を上からお楽しみいただけます。山頂にはショップやレストランに加え、ケガをしたハクトウワシの保護をする猛禽類センターがあります。

グレイシャー・ガーデンズは園芸ファンには見逃せないスポット。アラスカのまったく違った一面を体験できるチャンスです。種類豊富な樹木が生い茂る緑豊かな植物園には、見晴らしのよい場所がいくつかあります。ここの最大の見どころは、有名な上下逆さまの森です。

ジュノーへの寄港日が独立記念日にあたる場合は、パレードや花火のショーも見ることができます。また6月にはゴールドラッシュの歴史や町の誕生を祝い、さまざまなアクティビティが催されます。

 

ジュノー港周辺の飲食店

ジュノーにはかつて30以上のサルーンが軒を連ねていました。最も古いサルーンのいくつかは現在でも営業を続けています。歴史地区にはこれらのサルーンに加え、食欲をそそる多彩なレストランも揃っています。

アラスカの他地域と同様、ジュノー周辺の水域にも多くのサケが生息しており、新鮮なシーフードがここの食の中心です。メニューにはカニ、エビ、ホタテなどがよく見られ、どの料理も地元のビール醸造所で作られた地ビールとともにお楽しみいただけます。中には20種類以上のビールを揃えているレストランもあります。

淹れたてのコーヒーも市内各地でお飲みいただけます。ほとんどどの通りにカフェがあり、また焙煎所も2か所あるため、観光中にコーヒー休憩したくなったら選択肢には事欠きません。

ウォーターフロントの景色を眺めながらのお食事なら、フランクリン通りへ向かいましょう。カジュアルなカニ料理の店からのどかな雰囲気のアラスカ風グリルまで、美しい風景を前に大いなる大地の味をご堪能ください。

 

ジュノーのショッピング

ジュノーが提供するショッピングは、街の歴史とコミュニティの様子を反映しています。ショップでは地元のアーティストの作品をはじめ、木彫りの作品、ジュエリー、ウェルネス用品なども売られています。

この町は昔から創造性を惹きつけてきました。多くのショップに並ぶユニークな手作りアイテムはすてきな記念品になるでしょう。

ジュノーのショップはウォーターフロントのフランクリン通りに最も密集しています。トラムウェイの終点であるロバーツ山の頂上にもギフトショップがあります。ダウンタウンから16kmほどのメンデンホール・バレー(地元では「ザ・バレー」の名で親しまれています)には、2つの小さなショッピングセンターがあります。

 

ジュノーの文化と歴史

ジュノーは、ネイティブアメリカンの伝統とゴールドラッシュの歴史が色濃く残る、文化あふれるアラスカの港です。かつてトリンギット族が住んでいたこの街の運命は、1880年代に金採掘者のジョー・ジュノーとリチャード・ハリスがこの地にやって来たことで一変しました。当初はハリスバーグと呼ばれていましたが、その後ジュノーに改名され、最終的にこの街の正式名称になりました。

ジュノーの早期入植者は豊富な天然資源が目当てでしたが、金が発見されたことで、新たな住人を引き寄せました。当時、世界3大金鉱がここに位置しており、金鉱業は約60年にわたってジュノーの最大の産業でした。しかしそれも、洪水と第二次世界大戦の勃発が重なったことで、最終的に産業は衰退しました。

現在はアラスカ州立博物館でジュノーの誕生について詳しく学ぶことができます。この博物館では町の歴史や発展を物語る無数の所蔵品が展示されています。ジュノーの探鉱の歴史に興味のある方は、19世紀の金の発見がこの街の発展に与えた影響に焦点を当てた、ジュノー・ダグラス市立博物館を訪れてみましょう。

 

ジュノー港の施設とロケーション

ジュノー港には複数の客船ターミナルがあり、一度に6隻の船が停泊するのも珍しいことではありません。クルーズ船は通常、市街地から約1.6kmのAJドック(AJD)に停泊します。歩行が困難なお客様は、港から街までの定期シャトルサービスもご利用いただけます。終点はロバート山トラムウェイ駅です。ここには数多くのツアーオペレーターのチケット売り場もあります。