クライペダ(リトアニア)

バルト海沿岸に位置するクライペダは、バルト3国の最南端の国リトアニアで3番目に大きな都市であり、最大の港です。ここでは、1300年代から海洋貿易が盛んに行われています。

クライペダの旧市街には、18世紀のドイツ風の木骨造建築物があり、賑やかな市民の集いの場である劇場広場には、ネオクラシカル様式のドラマ劇場が建っています。

町はダネ川で二分されており、北側はよりモダンなエリア、南側は魅力的な石畳の通りが残る旧市街となっています。街を散策すると、水上から這い出そうとしている「黒い幽霊」をはじめとする多くの独創的な彫刻が目につきます。

かつてプロイセン帝国の首都だったこの町は、ドイツ騎士団によって1252年にメーメルブルクの名で建設され、ドイツの趣を色濃く残しています。特に木骨造の家々のスタイルは特徴的です。ロシアは第二次世界大戦中および戦後にドイツの遺産(特に教会)のほとんどを破壊しましたが、その名残は今も残っています。たとえば、旧市街北部の劇場広場は、リヒャルト・ワーグナーがキャリア初期に暮らし演奏をしていた場所です。マーケット広場(トゥルガウス)の散策もお楽しみください。

パランガは街の北に位置し、暖かい季節には多くの観光客が訪れます。この季節には「夏の首都」は大変賑わいますが、砂丘、木造の邸宅、多数の博物館や美術館、宮殿まであるビーチは、訪れて満足できる場所でしょう。

クライペダは、長さ約96km、幅4km弱、所によっては幅0.5km以下という細長い半島、クルシュー砂洲の北端に位置します。砂洲はバルト海とクルシューラグーンとを隔て、リトアニアとポーランドの国境にまたがっています。またその繊細な生態系によりユネスコ世界遺産に登録されています。ここには砂丘に加え、砂洲を安定させるために移植された松林が広がり、シカ、エルク、イノシシが生息するほか、小さな町がいくつかあります。その中で最大の町はニダです。リトアニア国境のすぐ近くに位置し、木造のコテージとボートが並ぶ港があります。