小樽(札幌へのツアー)
北海道は古来より、自然が支配する未開拓の土地とみなされていましたが、1800年代後半になって初めて人口が増加しはじめました。この時期、小樽の産業はニシン漁が中心で、「にしん御殿」と呼ばれる建物に象徴されるとおり、大きな富をもたらしました。そのうちの1軒は、街からほど近い、海を一望する丘の上に今でも建っており、観光客に開放されています。また郊外には、ニシン漁で財を成した青山家が所有した、さらに豪華な旧青山別邸があります。
美しく改修された小樽運河は、かつて小さなボートにより漁船から貨物を岸に建ち並ぶ倉庫まで運ぶのに使われ、小さな街が本格的な貿易港として栄えるための重要な役割を担っていました。現在、倉庫の建物にはショップ、レストラン、博物館などがあり、散歩やボートでのんびりと散策するのに絶好の場所です。
小樽で有名な伝統工芸のひとつに、ガラス工芸があります。北海道に電気が通る前、ガラス職人はガラス製石油ランプを製造していました。彼らはその後、ニシン漁師のためにガラスの浮き玉を作るようになりました。現在は、地元で作られたさまざまなガラス製品が販売されています。一部のワークショップでは、職人が伝統的な吹きガラスの技を披露する様子をご覧いただけます。
小樽はガラス製品だけでなくオルゴールも有名で、この芸術作品を展示するミュージアムもあります。漁業で栄えた小樽は、新鮮なお魚を味わうのにもおすすめで、お寿司屋さんも数多くあります。
また、小樽に近い余市にあるニッカウヰスキー蒸留所も訪れたい場所の1つです。創業者である竹鶴政孝は「日本のウイスキーの父」と呼ばれ、スコットランドで数年間、シングルモルトやブレンデッドウイスキーについて学んできました。
また、郊外へ足を延ばせば、日本文化が誇る温泉でリラクゼーションの魅力を体験することもできます。
札幌は、小樽から約32km離れており、北海道で最大、国内では5番目に大きな都市です。街の中心部に伸びる約1.6kmある大通公園は、散策におすすめの場所です。東端には150mの高さのさっぽろテレビ塔がそびえ、展望台からは素晴らしい市街の眺めをお楽しみいただけます。1972年の冬季オリンピックの会場となった大倉山ジャンプ競技場では、札幌を別の視点から眺めることができ、スキージャンプ選手と同じようにジャンプ台からの息をのむような眺めもご覧いただけます。