フィリップスバーグ(セント・マーチン島)

セント・マーチン島は、小さな特別な島です。ここで過ごした時間は、ターコイズブルーの海、カラフルな建物、ヤシの木に囲まれたビーチなどの思い出でいっぱいになるでしょう。

フィリップスバーグ(セント・マーチン島)の寄港地案内

オランダ王国の4つの王国の1つであるセント・マーチンは、とても独特な存在です。セント・マーチンは島の南側で、北側はフランス領のサン・マルタンです。南北の間に国境警備はありませんが、2つの地域は別々に統治されています。

島で寄港するフィリップスバーグは、オランダ領セント・マーチンの首都です。島に近づくとすぐに、のどかな島の風景が目に入るでしょう。緑豊かでなだらかな丘、にぎやかなショップやレストラン。そして美しいターコイズブルーのカリブ海からは絶え間なく波が海岸に打ち寄せています。

フィリップスバーグ(セント・マーチン)の人気観光スポット

フィリップスバーグは、全長1.6km足らずの4つの大通りからなる観光しやすい街です。素敵なショップや魅力的なレストランを巡ったら、主な観光スポットや名所を巡るツアーで島の歴史を間近に学んでみましょう。

裁判所

ウィレム・ヘンドリク・リンクの旧邸。彼は、1790年~1806年までオランダ領セント・マーチンの司令官兼州知事でした。現在のフィリップスバーグの裁判所は、かつては郵便局、消防署、刑務所として使われていました。1793年に建てられたこの建物は、カリブ海のホスピタリティを象徴するように屋根には木製のパイナップルが飾られています。

アムステルダム砦

首都から車で約10分のところには、1631年にオランダ人によって建てられたアムステルダム砦があります。グレートベイとリトルベイの間の半島に位置するこの要塞跡は、今日ではカッショクペリカンの繁殖コロニーとなっています。また、19世紀に造られた大砲や、港の素晴らしい眺めもお楽しみいただけます。

グレートソルトポンド

フィリップスバーグの背景には、グレートソルトポンドが広がっています。このポンドは、かつてはセント・マーチン島に重要な利益をもたらしました。17世紀から18世紀にかけては、塩は多くの食品保存に使われ、この期間、島のオランダ側にとって重要な輸出品目でした。この塩田で働く人々の生活は苦しいものでした。セント・マーチン島の塩田の歴史を伝えるため、現在では、ウォルター・A・ニスベス通りの中央ロータリーに塩田労働者の記念像があります。

フィリップスバーグ(セント・マーチン)の楽しみ方

フィリップスバーグは、グレートソルトポンドとグレートベイビーチの間に細長く伸びた地域です。ビーチ側からは、ヨットや船が停泊する美しいカリブ海の水平線や、周辺の島々の景色が楽しめます。また反対側を向くと、その背景には緑豊かな丘が広がっています。ここでのご滞在中にできることをいくつかご紹介します。

ハイキングに出かける

自然の魅力を満喫したいなら、いずれかのハイキングコースを歩いてみるのをおすすめします。人気があるのはペリカンピークです。約4kmのハイキングコースはかなり急な道のりですが、その大半は舗装されています。近年は頂上が閉鎖されている場合も多いですが、それでも、登りきったら心に残る景色をお楽しみいただけます。

フィリップスバーグを散策する

ゆっくりとしたい方には、港のそばに留まり、フィリップスバーグ市内を観光することをおすすめします。美しい通りを散策しながら、裁判所などのオランダ植民地時代の面影や、色彩豊かでモダンなアート壁画をお楽しみいただけます。オールドストリートは、小さなビストロ、魅力的なショップ、思わず写真に収めたくなる趣ある黄色の車などに出会える特別な観光スポットです。

博物館訪問

フィリップスバーグには2つの博物館があります。まず、ヨーダガイムービー展です。スター・ウォーズのヨーダの生みの親でもある特殊効果デザイナーが、この個性的な博物館を運営しています。有名な映画、スター・ウォーズのファンには見逃せないスポットです。ダース・ベイダー、チューバッカ、ターミネーター、スーパーマン、エイリアンが使った衣装やオブジェなど、彼がこれまでに制作した全ての映画キャラクターの作品が展示されています。

また、文化的な発見を求める方は、セント・マーチン国立遺産財団博物館がおすすめです。原住民アラワク族の時代から今日まで、島の歴史にじっくりと親しんでください。

フィリップスバーグ(セント・マーチン)周辺の飲食店

カリブ海クルーズでは、島民が自分たちの風味豊かな料理(多くは激辛料理)にどれほど誇りを感じているか理解できます。セント・マーチンの島民も同様です。ここには、試してみたい魅力的な食べ物がたくさんあります。おなじみの料理もあれば、初めて聞く料理もあるでしょう。

道沿いにはスナックバーがあるので、美味しいスナックを食べ歩きするのにぴったりです。また、上品な雰囲気のレストランでの食事で、特別なひとときを過ごすこともできます。スパイシーなライス、鶏、キャベツの「ロクリ」や、地元産スペアリブなどもぜひお試しください。「コンク貝と団子」は、多くのメニューに登場する一品です。ことこと煮たコンク貝(巻貝)をふわふわの団子と出汁で調理して、しっかりした味付けに仕上げます。

グアバベリーは、セント・マーチン島の丘に豊富に茂る島の味覚です。グアバベリーラムリキュールは大人気です。フィリップスバーグのフロントストリートにあるグアバベリー・エンポリウムでは、甘くておいしいグアバベリー・パンチを味わうことができます。

フィリップスバーグ(セント・マーチン)のショッピング

フィリップスバーグに来る観光客の多くの目当ては、ショッピングです。多くの大手ファッションブランドが、港から徒歩圏内に店舗を構えています。カルバン・クライン、トミー・ヒルフィガー、マイケル・コースなどのデザイナーのファッションが、高級ジュエリーショップとともに楽しめます。

本格的な地元のお土産をお探しなら、フィリップスバーグ・マーケットプレイスにお越しください。ここでは、色とりどりのかわいい露店が、バッグや衣類から手作りの小物まで、さまざまな商品を販売しています。

フィリップスバーグ(セント・マーチン)での移動

セント・マーチン島の観光やアクティビティは徒歩圏内にありますが、必要に応じて、信頼できる公共交通機関もたくさんあります。地元バスの交通網やタクシーが充実しており、自転車ツアーもおすすめです。

フィリップスバーグ(セント・マーチン)港の施設

セント・マーチンのクルーズ港は、長年クルーズのお客様をお迎えしており、2014年には累計200万人に達しました。同時に複数の船が停泊できる大きな港で、街の中心部にも近く便利な場所にあります。港内には、ショップ、観光案内所、レストラン、インターネットカフェなどの施設が揃っています。

フィリップスバーグ(セント・マーチン)のお役立ち情報

通貨

セント・マーチン島のオランダ側では、アンティル・ギルダーやフローリン銀貨が通貨として使われています。フランス側に行くと、通貨はユーロになります。

フィリップスバーグでは、米ドルが広く受け入れられています。また、大規模な店舗ではカードでのお支払いも受け付けています(フードブースやマーケットのお土産店ではカードは利用できません)。

チップ

セント・マーチン島のカフェやレストランの多くでは、請求書にサービス料が加算されますが、加算されない場合は、チップとして10~15%を加算するのが慣例です。

気候

セント・マーチン島のフィリップスバーグは、他のカリブ海の港と同様、温暖な気候に恵まれています。夏季の気温は概ね30°C以上で、冬でも28°C程度までしか下がりません。夏の終わりから秋にかけては、熱帯低気圧の影響で、強風と豪雨がもたらされます。