レシフェ(ブラジル)
事実、オリンダが多くの観光客に人気なのには理由があります。この町はポルトガル人によって1534年に建設され、コロニアル様式の石畳の路地は写真家にとっては夢のような場所。ユネスコ世界遺産にも登録されています。またレシフェの中心部から8km弱の距離にあり、何世紀にもわたって手付かずであるかのような起伏のある通りやオレンジ色の屋根はレシフェのガラス張りの摩天楼と対極を成しています。
オリンダで最も有名な通りの1つはアンパロ通りです。通り沿いの長屋にはバー、カフェ、アートスタジオがひしめき合い、日が暮れると活気を帯びます。日中も夜に劣らず魅力的で、鮮やかな色の建物や正面に描かれた壁画が目を引きます。
オリンダに魅了された芸術家は多くいるのも無理もありません。市内にはギャラリーが数多くあり、地元のクリエイティブな芸術家の作品を専門に展示する美術館もあります。かつて異端審問時代の刑務所だった建物を改造した近代美術館、地元の要人を風刺した手作り人形に焦点を当てたマムレンゴ博物館などはその一例です。
印象に残る教会やその他の宗教的な建物も多くあります。サン・ベント修道院はコロニアルバロック様式の外観を持ち、内部の最高に豪華な祭壇と見事に調和しています。ヤシの木に囲まれたサン・フランシスコ修道院は、興味深い複合施設です。2つの塔を持つセー教会は、シンプルでありながら堂々たる壮麗さが魅力です。
オリンダを圧倒する大きな隣町レシフェは、市内を流れる運河のため「ブラジルのベニス」と呼ばれています。この運河の一部は2つの島にも流れています。レシフェという名前も、大西洋の波から海岸を守れる長いサンゴ礁にちなんで名づけられています。オリンダがポルトガルのルーツを持つのに対し、レシフェはオランダの伝統を受け継いでいるため、「ブラジルのアムステルダム」の方がより適切なニックネームかもしれません。
オリンダより近代的でより高いビルが林立しているかもしれませんが、レシフェにも活気に満ちた雰囲気と独自の芸術精神を持っています。カーサ・デ・カルチュラは、さまざまな意味で興味深い場所です。1850年代に刑務所として建てられた3棟の建物は、今では150ほどの屋台を擁し、聖人の木像からレース製品、レザーバッグまで、あらゆるものが売られています。
レシフェの旧市街にも歴史的建造物がたくさんあります。中でも黄金礼拝堂は、フレスコ画や彫像、豪華な装飾が施された、雰囲気ある金色のインテリアが魅力です。紛れもなく壮麗な総督邸や、パステルピンクの外観と深紅と金色が織りなす内部が美しいサンタ・イザベル劇場も訪れてみましょう。
このエリアのビーチを覗いてみようと決めたら、街の南側、ボア・ヴィアージェン沿いの砂浜はいつも人気がありおすすめです。沖合のサンゴ礁のおかげで浅瀬になっており、日光浴をしながら地元の人々がバレーボールやサッカーをするのを眺めるのに最適です。