サグネ、ケベック州(カナダ)

サグネ川は雄大なフィヨルドの間を縫うように流れてサンローラン川に合流し、そこには絵のように美しい村々が佇んでいます。美しい自然が、この活気あるサグネ港を取り囲んでいます。

地元の文化や遺産についての知識を深めたい方は、この地に数ある博物館を訪れてみましょう。ラ・ピュルプリー・デ・シクーティミでは、有名な画家アーサー・ヴィルヌーヴの家の全貌など、さまざまな展示をお楽しみいただけます。バゴヴィル空軍博物館では、カナダ空軍の歴史を物語る二か国語での解説パネルがあり、軍事的な知識を得ることができます。ここでは、カナダ唯一のミグ23軍用航空機をご覧いただけます。F-18戦闘機が飛んでいる姿も見られるかもしれません。

自然史に興味がある方は、サグネ・フィヨルド発見センターで多くの情報を得ることができます。ここでのプレゼンテーションや展示では、この氷河の谷でフィヨルドがどのように形成されたか、そして、王国の神話や伝説についての解説があります。伝承によれば、サグネ王国は16世紀から17世紀にかけて誕生しました。フランスの探検家がこの地域を植民地化したのは、アルゴンキン・インディアンが、北に金髪の男たちが住む王国があり、毛皮や金が豊富にあると伝えたからでした。フランスの探検家たちは富を求めてやってきましたが、結局無駄足に終わりました。とはいえ、この地域の自然の美しさはそれ自体が宝です。

サグネ・サンローラン海洋公園は、世界屈指のホエールウォッチングのロケーション。クジラがしばしばこの湾に集結します。ミンククジラやナガスクジラ、シロイルカ、シロナガスクジラなど、さまざまな種の姿を見ることができるかもしれません。クジラが浮上する時の音を聞くと、まさにその期待感に圧倒されます。この素晴らしい自然の中でその光景を見ることができることに感動を覚えるでしょう。

食べ物に関しては、ケベック人の想像力はとどまるところを知りません。職人技が光るビール、ワイン、アイスサイダー、手作りのチーズやジャムなど、ここには誇り高き食の伝統があります。魚介類はここでは極めて重要で、地元産の海産物を使用しているショップやレストランは、ブルーフォークのシンボルで識別できるようになっています。

ケベックの伝統料理は冬の気候によく合い、フランス料理の影響を受けたボリュームたっぷりで体を温める料理が主です。トゥルティエールとシパイユは、深皿で焼かれる特別なミートパイで、おいしくホッとする味の一品です。ベーコンを添えたベークドビーンズ、フェーヴ・オ・ラードは、昔からお手頃な予算で食べられるごちそうでした。「シュガーパイ」は、その名の通りほぼ砂糖だけで作られたソースを使った、とてもおいしいデザートです。このような高カロリーの料理は日常的なメニューではないかもしれませんが、この国の料理の歴史を象徴する一品として今でも親しまれています。