セティル、ケベック州(カナダ)
ケベックシティの北東約644kmに位置するセティルは、道路の少ないコート・ノール地方に堂々と佇んでいます。徐々に幅を広げて広大なサンローラン湾に注ぎ込む、サンローラン川に隣接しています。
カナダのこの一角は、森や湖、山々の果てしなく広がる景色で知られていますが、実は、街の中心部からほんの数分の場所には、長い砂浜が続くビーチがあります。
先住民のインヌ族は今でもこの地域に住んでおり、「湾」を意味するウアシャット地方の居住地を訪れることもできます。シャプタン博物館では、インヌの遊牧民文化について深く知ることができます。円形ホールは四季を表す4つのセクションに分かれており、伝統的な衣装や彫刻、神話などが展示されています。
ル・ヴュー・ポストでは、17世紀の毛皮交易所の様子を垣間見ることができます。ここは、フランス語を話す開拓者が初めて先住民と出会った場所でもあります。
ヨーロッパ人はこの地を、小さな群島を成す沖合の7つの小島にちなんで名づけました。そのうちの2つは現在、鳥類保護区となっており、オオハシウミガラスやニシツノメドリ、ウミスズメ、ハジロウミバトなどの生息地、または定期的に訪れる場所となっています。特にコロソル島は、そこに生息する種の多様性から、カナダ東部で最も重要な場所の1つとされています。
サンローラン湾は、海の偉大な哺乳類を観察できる場所でもあります。かつてハンターたちを魅了していたこの海は、現在ではミンククジラやザトウクジラ、シャチなど、ここでよく見られる13種のクジラを目当てに訪れる観光客を魅了しています。
その他の周辺の見どころとしては、ラピッド湖があります。この静かな湖の水面には、湖岸周辺の深緑色の松林や湾曲した丘が映し出され、カヤックやカヌー、サイクリングの素晴らしい背景となるでしょう。