カディス(セビリアへのツアー)(スペイン)
南側の細長い半島で本土とつながるカディスは、歴史と建築美にあふれた島のような町。古代から続くこの魅力的な港は、どの通りを歩いても印象的な風景に出会うことでしょう。
複雑に入り組んだ通り、にぎやかなバー、美しいビーチなど見どころがたくさんあり、どこから観光を始めるべきか迷うかもしれません。史跡やモニュメント、素晴らしい美術館や考古学博物館が建ち並ぶカディスは、歴史好きや芸術ファンに人気の町です。
まずは、バロック様式と新古典主義様式が混じり、優雅で黄色いドームのカディス大聖堂を訪れてみましょう。日没時にカンポ・デル・スールへ行くと、息をのむほど美しい色彩が目の前に広がります。大聖堂の外には、かなり大きなカサ・デル・オビスポ博物館があります。発掘された1,370m²の遺跡の敷地内にあり、その展示品はカディスの色とりどりの歴史を生き生きとよみがえらせています。
カディスのロス・カルナヴァレスはスペインで最も有名なカーニバルのひとつです。2週間にわたって繰り広げられるこのカーニバルは特殊で、賢く機転にあふれた無礼者をお祝いするお祭りです。リハーサルやコンテストは1年を通して開催されます。つまり、カディスでは、年中お祭り気分が漂っています。
暑さと熱気を避けたい方は、数ある美しいビーチでリラックスしましょう。プラヤ・デ・ラ・ビクトリアは、リラックスしたムードが漂う広々としたビーチ。交通の便の良さが魅力です。プエルタ・デ・ティエラから南へわずか1km弱の距離にあり、半島に沿って約4kmにわたり伸びています。青空をのんびりと楽しみたい方にも、ウォータースポーツに挑戦したい方にもぴったりです。
サンタ・カタリナ城とサン・セバスティアン城に挟まれた美しいビーチ、ラ・カレタもおすすめです。このビーチが市内で最も人気がある写真撮影スポットのひとつなのも納得です。絵画のように美しい入り江には、夕暮れ時には小さな漁船もたくさん集まってきます。ビーチ沿いでは、スペインでも指折りのシーフードが味わえます。ぜひお試しください。
このスペインの都市の歴史は、興味深く複雑です。1812年、ここでスペイン初の憲法「ラ・ペパ」が調印されました。激動の時代も多数経験しました。1587年、イングランドのフランシス・ドレーク卿がこの港を急襲し(「スペイン王の髭焦がし」事件)、スペイン無敵艦隊の侵攻を遅らせました。1596年には、イギリスーオランダ遠征軍の襲撃により、町は再び焼失しました。
幸いなことに、18世紀になるとアメリカ大陸とスペインとの貿易の75%がここで行われるようになり、カディスの運命は好転しました。その結果、カディスはスペインで最も裕福で国際色豊か、かつ多様性に富んだ都市に成長し、この国初の進歩的で自由主義的な中級階級を産み出しました。