シンガポール
植民地時代の中心地であったパダン広場は1830年代からクリケット場として使われ、現在は市庁舎の18本のコリント式円柱に囲まれています。チャイナタウンには、仏牙寺という変わった名を持つ美しい寺院があります。
シンガポールという名で知られる最初の入植地は、13世紀後半にシンガポール川のほとりに形成されました。この港はマラッカ海峡の南端で唯一の港として建設当初は栄えましたが、15世紀までには国際貿易港としての役割は衰退しました。その後、17世紀初頭にはシンガポールの主要な集落と港が破壊され、1819年にスタンフォード・ラッフルズ卿が島に上陸するまで、目立った集落や機能は存在しませんでした。
ラッフルズは、アジアやヨーロッパからの貿易商を呼び込むため、英国の新しい居留地と国際港を設立しました。中国人が川の南岸と下流域に商館を構えはじめ、一方英国人は川の上流に居住していました。1963年に大英帝国の一部でなくなったシンガポールは、その後貿易が縮小する時代があったものの、1990年代以降、港は再び重要な役割を果たすようになりました。
歴史や文化、近代的な理想、熱帯の気候が見事に融合し、シンガポールの多様性と繁栄に貢献しています。セントラルビジネス地区にそびえ立つ超高層ビルや大手ブランドが、商業の繁栄ぶりを力強く物語っています。川がシンガポールの大動脈を形成していることからも、このエリアはシンガポールに寄港するクルーズ中、最初に訪れるべきところでしょう。
ビジネス地区の向こう、ラッフルズが植民地を築いた場所を中心に、魅力的な見どころがたくさんあります。1869年に建設された市内最古の橋、カベナ橋は必見の場所です。かつては中央郵便局の建物だった壮大なフラートン・ホテルも一見の価値があります。川沿いには、現在はレストランやバーになっている伝統的なお店や家屋が軒を連ねています。このエリアで有名なチリクラブやシンガポールスリングをぜひ試してみましょう。
マリーナベイは、マリーナベイ・サンズ・ホテルの素晴らしい建築を筆頭に、華やかさと幸運をテーマとした雰囲気に包まれています。ここからはセントラルビジネス地区の絶景を望むことができ、川沿いで毎晩行われる噴水と光のショーもご覧いただけます。ホテルの裏手にあるガーデンズ・バイ・ザ・ベイもお見逃しなく。賑やかな街の中で静寂を楽しみたい方には特におすすめです。
チャイナタウンとリトルインディアは、シンガポールの多様性を示すもう1つの例です。ここには素晴らしい本格派レストランや見事な寺院が軒を連ねています。チャイナタウンの一番の目玉は仏牙寺です。リトルインディアでは、スリ・ヴィーラマカリアマン寺院を訪れてみましょう。この地区で最も古く、最も訪問者の多い寺院です。