シトカ、アラスカ州(アメリカ)
シトカの寄港地案内
シトカは、想像もしない場所に突如出現したかのような街で、アラスカで最も絵になる寄港地の1つです。
雪に覆われた山々、手つかずの自然が残るうっそうとした森、ガラスのような輝きを放つサファイア色の海など、まるで別世界のようなこの州のユニークな魅力がすべて詰まっています。この街の魅力は、アウトドアでの冒険だけではありません。
シトカは、その風景と同じくらい多様な歴史を誇り、ロシア人、トリンギット族、アメリカ人などの入植者がすべてこの街に足跡を残しています。シトカでは、アートと文化はまるで太平洋サケのように豊かに育ち、アラスカの他のコミュニティに比べると小さいものの、訪れる人が絶賛する貴重な伝統文化遺産にあふれています。
シトカの人気観光スポット
シトカの観光は、寄港中の数時間ではおそらく十分とは言えないでしょう。数々のアウトドアアクティビティに加えて、国のランドマークを含めた20か所以上の観光スポットがあります。
カトリアン通りは、トーテム・スクエア、マリナーズ・ウォール、シトカ・パイオニア・ホーム、アラスカ・ネイティブ・ブラザーフッド・ビルディング(ANBホール)などの文化施設が建ち並び、観光の拠点に最適です。シトカのトリンギット・コミュニティの中心地であるこのエリアには、おすすめの観光スポットがあり、先住民のダンス鑑賞を行うこともできます。
リンカーン通りにはロシア領時代からの建築物が並び、シトカ歴史博物館ではシトカの文化的な発展に関して学ぶことができます。
シトカの楽しみ方
シトカには舗装されている道がわずか35kmしかないことからも、自然で溢れていることが分かるでしょう。日常から離れて過ごされたい方に人気の観光地です。現代社会の喧騒とは対照的で、シトカの自然の魅力は尽きることがありません。
数多くの見どころを、寄港中に思う存分お楽しみください。ウォーキングツアーに参加して、市内の歴史について理解を深めたり、個人経営の書店やギャラリー、ギフトショップをのんびりと見て歩いたりと、思いのままにお過ごしください。
シトカの建物のうち20棟以上が国家歴史登録財に指定されています。1843年に建設されたロシア僧正の家は、街に現存する最古の住居です。この珍しいロシア植民地時代の建築は、北米ではわずか4棟しかなく必見です。
シトカのホエールパークは、アラスカでホエールウォッチングを楽しむ絶好の機会です。公園の名前にあるように、海上にクジラを発見できる可能性が高く、海沿いに繋がるボードウォークや園内には双眼鏡が設置されています。運が良ければクジラを間近で見ることができます。
シトカ港周辺の飲食店
シトカのレストランは、新鮮で美味しいシーフード料理が自慢です。街を取り囲む海辺は、アラスカでも最高の釣りスポットです。毎年多くの人が、キングサーモンや有名な大きいオヒョウなどを釣りに訪れます。アラスカ産の食材を使ったメニューが多くのレストランで提供され、そのほとんどが地元の海と土地から獲れたものです。
最高級のシーフード料理を味わうことができますが、シトカが誇る料理はこれだけではありません。5種類の太平洋サケ、獲れたてのカニ、アサリ、タラなどを提供するレストランのほか、石窯ピッツァ、タコス、オーガニックスムージーなどの専門レストランもあり、シーフードが苦手なお客様にもご満足いただけること間違いなしです。
シトカの入り江や港の素晴らしい眺めを楽しめるレストラン、また水槽から新鮮な貝を選びその場で調理してくれるレストランもあります。お食事の際には、地元産のドリンクをぜひお試しください。多くのレストランは地元産のビールや輸入ビール、世界各国のワインを揃えています。またカフェでは、寒い日にぴったりのあたたかいコーヒーもご注文いただけます。
シトカのショッピング
シトカのショッピングには、長い年月をかけてこの街を形成してきた文化が反映されています。多くのギフトショップでは、ロシアのマトリョーシカ人形が、伝統的なトリンギットのマスクやトーテムポールのミニチュアと共に棚に並べられ、装飾を施した漆塗りの箱と一緒に販売されています。
シトカの宝石店の中には、アラスカの金塊や手作りの銀製品を販売するショップもあります。一方、アラスカの純塩は輸出品として有名で、お土産にもおすすめです。
常時賑わうシトカ・パブリック・マーケットは、手作り石鹸や衣類など、さまざまなお土産が見つかる場所です。アラスカ産のビールをお探しなら、個人経営のリカーショップがおすすめです。
シトカの文化と歴史
シトカには、トリンギット、ロシア、戦争の歴史が色濃く残っています。戦争の歴史に興味がある方は、第一次世界大戦中に軍隊の本部が置かれていたヤポンスキー島を訪れましょう。1970年代に建設されたオコンネル・ロード橋でシトカの街とつながっているこの島は、沖合のバンカーや砲撃場に囲まれ、ボートに乗って上陸できます。時間が経つにつれ、建築物は荒廃していきますが、戦時中の歴史に興味のある方であれば、心に響く訪問となることでしょう。
シトカ国立歴史公園は43.3万m²の広さを誇り、シトカに住む北米人について詳しく知りたい方にはおすすめの観光スポットです。1804年にロシア人とトリンギットの戦いの舞台となったこの公園には、トーテムポールや工芸品の素晴らしいコレクションがあり、1.6kmにわたるトレイルを歩きながらさまざまな発見ができます。このエリアにはそびえ立つ木々が生い茂り、かつてのトリンギットの要塞の隣から平坦な歩道が伸びています。
また、市内にあるトリンギットの一族の家でも、シトカに定住したトリンギット族についての理解をさらに深めることができます。こちらでは、先住民のダンスを再現したライブパフォーマンスをお楽しみいただけます。アラスカ先住民の伝統文化に浸る素晴らしい機会です。
シトカ港の施設とロケーション
シトカに寄港する客船の多くは、ハリバット・ポイント・マリンにあるオールドシトカ・クルーズ・ターミナルに停泊します。ただし、すでに大型船が停泊している場合は、沖合からテンダーボートで上陸する必要があります。港からシトカのダウンタウンまではおよそ8kmあります。ターミナルからは、無料の往復シャトルバスをご利用ください。
港に到着すると、アラスカ先住民の陶磁器を扱うギフトショップや、港に停泊する船を眺めながらくつろげる広い屋外エリアがあります。高速Wi-Fiもご利用いただけます。アラスカクルーズの写真をインスタグラムにアップロードしたり、ご友人やご家族とコミュニケーションを取ったりするのに最適です。