ザキントス島(ギリシャ)

地元住民に「ザンテ島」の名で親しまれているギリシャのザキントス島には2つの顔があります。実際に訪れて、その理由と経緯を探り、ご自身のお好みを決めてみましょう。

町の主なビーチは活気にあふれ、パーティに適した観光地のように見えます。しかしより深く見てみると、緑豊かな山々や、のんびりとくつろげるより静かなビーチが見えてくることでしょう。

ザキントス島は、コルフ島とケファロニア島に次いで3番目に大きいギリシャの島です。隠れた入り江や秘密のビーチがあることで知られており、幸運な方はこの手つかずの楽園を独り占めできます。

ザキントス島には、波乱に満ちた興味深い歴史があります。島の最初の住人は、紀元前1500年から1600年の間に島にやって来たザキントス王子と言われています。その後、島にはアルカディア人が住み着きました。続いてビザンチン、ヴェネツィア、トルコをはじめとする多くの国々が占領・支配を繰り返してきました。ギリシャがようやく独立を果たしたのは1830年のことでした。

ザキントス島を占領していた間、ヴェネツィア人はここを「東洋の花」と呼んでいました。ここには7,000種以上の花が育っています。自然遺産の保護はザンテ島の文化の根幹であり、特にアカウミガメと地中海のモンクアザラシという2種類の動物の保護活動が盛んです。

島の中心都市であり主要港でもあるザキントスの街は、信じられないほど青い広大な湾に囲まれています。市内には活気あふれる有名なバーやレストランが数多くあります。1953年の地震で町の多くの地区が破壊されましたが、その後道路網とネオクラシカル様式の建物が次々と建設されていきました。

ザキントス市の見どころには、2フロアにわたって宗教美術作品を展示しているビザンチン博物館、修復されたフレスコ画を所蔵する聖アンドレアス修道院などがあります。また、17世紀に英国の商人によって建てられ、1880年代にロマス家が購入したロマス邸も訪れる価値があります。邸内ではアンティーク家具や1万冊の蔵書を擁する図書室などをご覧いただけます。

多彩なアウトドアアクティビティ

ザキントス島ではまた、素晴らしいアウトドアアクティビティをお楽しみいただけます。島にはのどかなビーチが数多くあり、日光浴のほか、ダイビング、シュノーケリング、スキューバダイビングもお楽しみいただけます。ナヴァイオビーチ(難破船のビーチ)は島で最も有名なビーチの1つです。ザキントス島の北西部に位置するこのビーチの名前は、1983年に違法タバコを運搬していた船がここで難破したことに由来しています。船は岸に打ち上げられた後砂に埋まり、巨大な船がビーチの下から浮き出てきたかのような錯覚を見る人に与えます。ターコイズブルーの海と垂直に切り立った崖のおかげで外界から守られたビーチは多くの人を魅了しています。難破船のビーチへ行くには、ポルト・ヴロミからボートをご利用ください(所要時間は約30分です)。

靴についた砂を払い落としたら、島を徒歩で観光しましょう。ハイキングコースは数多くあり、人気のコースの1つはゲラカス・トレイルです。風光明媚で静かな南部のバシリコス地域を通ります。